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環境アーカイブズ

 

■沿革

 環境アーカイブズは、文部科学省の大型助成金「教育研究高度化のための支援体制整備事業」の獲得により、2009年8月に法政大学の全学組織として設立された「法政大学サステイナビリティ研究教育機構」(以下、サス研)の一部門として発足した。当初、環境アーカイブズの主たる活動は環境問題にかかわる資料の収集と整理であったが、2011年12月からは資料公開室を整備して、整理が完了した資料の学生・研究者等への一般公開も始められた。同時に、2011年3月11日の東日本大震災発災以降は、サス研において進められた『原子力総合年表』編集作業への情報提供や、岩手県陸前高田市議会公文書のレスキュー活動に取り組んだ。

 2013年3月、前述の文部科学省による助成期間の終了にともないサス研は閉鎖され、環境アーカイブズは法政大学の附置研究所である大原社会問題研究所に統合された。その際、収蔵スペース等の関係から新規の資料は収集しないこととなり、サス研時代に収集された約850箱の整理・公開の作業が進められ、現在に至っている。

 

【文献】

金慶南「環境アーカイブズ・プロジェクトの立ち上げと展望」

(『法政大学サステイナビリティ研究教育機構Newsletter』第2号、2012年)

○金慶南「東日本大震災における「震災・原発」の記録化事例研究―法政大学「環境アーカイブズ」の活動を中心に」(『アーカイブズ学研究』第17号、2012年)

○金慶南「歴史の記憶・記録をどう守るのか―公文書レスキュー」(長谷部俊治・舩橋晴俊編著『持続可能性の危機―地震・津波・原発事故災害に向き合って』御茶の水書房、2012年)

清水善仁「日本のアーカイブズ界における「環境アーカイブズ」の位置」

(『大原社会問題研究所雑誌』第694号、2016年)

○清水善仁「法政大学における「環境アーカイブズ」の取り組み」

(日本大学企画広報部広報課『大学史論輯 黌誌』第12号、2017年)

○清水善仁「環境アーカイブズ10年の記録」(『記録と史料』第29号、2019年) 

 

【『大原社会問題研究所雑誌』掲載の環境アーカイブズ関連特集】

第673号(2014年11月)「シンポジウム:市民活動記録管理の現状と歴史的課題―日本と韓国の事例を中心に」

第694号(2016年8月)「環境アーカイブズ所蔵資料の整理と活用」

第709号(2017年11月)「公害資料館を考える」

第730号(2019年8月)「薬害スモン関係資料の整理と活用」

 

 

更新日:2020年01月21日

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