IALHI(The International Association of Labour History Institutions 労働史研究機関国際協会)
IALHI(The International Association of Labour History Institutions)は、1970年に創設された労働関係文書館のアーキビストの組織である。
二村一夫は、「日本語にすれば、労働史研究機関国際協会とでもいいましょうか、労働関係文書館のアーキビストの集まりですね。その創設者で責任者をしていたのが、イギリス労働党文書館のアイリーン・ワーグナー女史です。大原研究所の話をしたら、まさにIALHI向きの機関だから、ぜひ入れと言われ、日本に連絡してすぐ入会した」(二村一夫「大原社会問題研究所との43年間」『大原社会問題研究所雑誌』484、1999年3月、48頁)と回想する。
以来、日本で唯一の加盟機関として、現在に至るまで下記の大会に参加している。
名称 |
概要 |
1977年ミラノ大会(第7回) |
「昨年大原研究所として国際労働運動史研究機関協議会(事務局・イギリス労働党)に加盟した。[中略]1977年のイタリア・ミラノ会議には二村所員が参加している。」(法政大学大原社会問題研究所『資料室報』256、1979年6月、16頁) |
1980年IALHI主催第1回労働運動および労働者階級に関する国際フォーラム | 「二村一夫所員、第1回労働運動および労働者階級に関する国際フォーラム(於パリ―、国際労働史研究機関協会主催)出席およびナポリ・東洋学大学出講のため欧州出張(4月15日~5月29日)」(「1980年度業務報告」『研究資料月報』276、1981年6月、20頁) |
1989年アムステルダム大会(第20回) 1990年ヘルシンキ大会(第21回) |
「前年の第20回総会に引き続き、本年度も9月にフィンランドのヘルシンキで開かれた第21回総会に二村一夫研究員が出席し、文書館におけるコンピュータの利用についての研究などについての研究会に参加したほか、フィンランドの文書館の現状を視察した」(「1990年事業報告」『大原社会問題研究所雑誌』398、1992年1月、75頁) |
2001年タンペレ大会(第32回) |
五十嵐仁 「海外研究事情 世界の労働関係研究所・資料館・図書館(8)フィンランド・タンペレで開かれた労働史研究機関国際協会大会(1)」『大原社会問題研究所雑誌』538・539、2003年9月、42-28頁 |
2016年ヘルシンキ大会(第47回) |
榎一江「The International Association of Labour History Institutions (IALHI) 第47回大会(ヘルシンキ)について」 |
2018年ミラノ大会(第49回) |
「2018 年 9 月13,14日,大原社会問題研究所が加盟している労働史研究機関国際協会(IALHI:The International Association of Labour History Institutions)第 49 回大会が,ミラノのジャンジャコモ・フェルトリネッリ財団で開催された。それに合わせて,ジェノバにある研究機関(ABMO:The Biographical Archives of the Workers’ Movement 等)を訪問し,所蔵資料やコミンテルン・プロジェクトについて打ち合わせを行った。」(榎一江「IALHI 第 49 回ミラノ大会について」『大原社会問題研究所雑誌』725号、2019年3月、100頁) |
2019年Alcla de Henares(スペイン)大会(第50回) |
2019年9月11~14日開催 テーマ:Archives and libraries as actors in commemorative culture 大原社研から鈴木玲が参加 報告“Politicization of Commemorative Events of Atomic Bomb Victims” |
(Online) Conference and General Assembly, 10-11 September 2020 |
セッションのテーマ:The “corona crisis” and its impact on the activities of IALHI institutions. |
更新日:2021年06月02日