榎 一江(Enoki, Kazue)
専門分野 関心領域
専門分野 | 労働史 |
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関心領域 | 経済史 経営史 比較労務管理史 ジェンダー |
大原社会問題研究所での担当
所長、資料、月例研究会担当
『大原社会問題研究所雑誌』編集長、『日本労働年鑑』編集委員
戦後失業対策事業研究会、無産政党資料研究会、平塚らいてう資料研究会代表
主な業績
単著
・榎一江『近代製糸業の雇用と経営』吉川弘文館、2008年
共編著
・榎一江・小野塚知二編著『労務管理の生成と終焉』日本経済評論社、2014年3月
・法政大学大原社会問題研究所/榎一江編『戦時期の労働と生活』法政大学出版局、2018年3月(序章「戦時期の労働と生活をめぐって」3-13頁、第5章「戦時期の労働科学」145-176頁担当)
・『法政大学大原社会問題研究所創立100周年記念展示』法政大学大原社会問題研究所、2019年9月(編集担当)
・法政大学大原社会問題研究所編『大原社会問題研究所100年史』法政大学出版局、2020年(編集担当)
・浅田進史・榎一江・竹田泉編著『グローバル経済史にジェンダー視点を接続する』日本経済評論社、2020年9月( 第4章「ハワイにおける珈琲業の形成――グローバル・レイバーヒストリーの試み」111-137頁執筆)。
・法政大学大原社会問題研究所/榎一江編著『無産政党の命運ーー日本の社会民主主義』法政大学出版局、2024年(序章「いま無産政党の歴史を問い直す」3-24頁執筆)
刊行論文(2009年以降)
・「女性労働者と企業――郡是製糸の『教育』を中心に――」『歴史と経済』203、2009、24-33頁
・「近代日本の経営パターナリズム」『大原社会問題研究所雑誌』611・612、2009、28-42頁
・「製糸経営と燃料問題」荻野喜弘編『近代日本のエネルギーと企業活動――北部九州地域を事例として――』日本経済評論社、2010、31-54頁
・Le temps de travail dans l'industrie moderne de la filature de la soie(tranduction du japonais de Frederic Beudart), in Alessandro Stanziani(ed), Le travail contraint en Asie et en Europe xviie-xxe siecles, Pars, Fondation de la Maison des sciences de l'homme, 2010, pp.121-146
・「工場の労働時間――日本製糸業の現場から――」『歴史学研究』872、2010.10、 105-113頁
・「労働史研究への示唆に関する覚書」(【書評特集】二村一夫『労働は神聖なり、結合は勢力なり:高野房太郎とその時代』を読む)『社会政策』3-1、2011.6、75-77頁
・「『完全雇用』政策と労働市場の変容」武田晴人編『高度成長期の日本経済――高成長実現の条件は何か』有斐閣、2011、205-230頁
・「戦間期の繊維産業と労働市場の変容」『大原社会問題研究所雑誌』635・636、2011.9、26-41頁
・「近代日本の企業福祉と労働者家族」法政大学大原社会問題研究所/原伸子編『福祉国家と家族』法政大学出版局、2012.6、243-264頁
・「近代日本の児童労働」『大原社会問題研究所雑誌』646、2012.8、16-31頁
・「日本の雇用慣行とジェンダー――結婚退職をめぐって」『日本批評』(ソウル大学校日本研究所)8、2013年2月15日、238-259頁(韓国語)
・「震災・災害と社会政策」(布川日佐史と共著)『社会政策』4-3、2013年3月、64-71頁
・「産業報国会研究の可能性」『大原社会問題研究所雑誌』664、2014年2月、1-4頁
・ 「ジェンダー平等と社会政策」(木本喜美子と共著)『社会政策』5-3、2014年3月、3-10頁
・「日本製糸業における労務管理の生成とジェンダー」榎一江・小野塚知二編著『労務管理の生成と終焉』日本経済評論社、2014年3月、223-242頁
・「『職業の世界』の変容と労務管理の終焉」榎一江・小野塚知二編著『労務管理の生成と終焉』日本経済評論社、2014年3月、341-356頁
・「企業と労働史」経営史学会編『経営史学の50年』日本経済評論社、2015年3月、122-130頁
・「暉峻義等関係資料について」( 伊東林蔵と共著)『大原社会問題研究所雑誌』692, 2016年6月、41-45頁
・ 「特集にあたって」(特集「労働科学研究所旧蔵資料」)『大原社会問題研究所雑誌』692, 2016年6月、1-2頁
・「製糸工女と衣料生産」総合女性史研究会『総合女性史研究』34, 2017年4月,102-104頁
・「The International Association of Labour History Institutions (IAHLI) 第47回ヘルシンキ大会について」『大原社会問題研究所雑誌』702, 2017年4月,74頁
・「近代日本のパターナリズムと福利施設」『 大原社会問題研究所雑誌』705, 2017年7月,29-43頁
・「第9章 法と福祉」(239-256頁)、「解説9 育児と経済」(257-259頁)中西聡編『経済社会の歴史ーー生活からの経済史入門』名古屋大学出版会、2017年12月
・「大原社会問題研究所の初期活動―ー百年史編纂にあたって」『大原社会問題研究所雑誌』724、22-36頁、2019年2月
・「日本の近代化と女性労働」『女たちの21世紀』97、2019年3月、47-50頁
・「製糸工女と衣料生産」『女性労働の日本史―ー古代から現代まで』勉誠出版、2019年3月、296-309頁
・「IALHI第49回ミラノ大会について」『大原社会問題研究所雑誌』725、2019年3月、100頁
・「全造船機械関係資料について」『大原社会問題研究所雑誌』730、2019年8月、80-82頁
・「大原社会問題研究所と初期社会調査」『大原社会問題研究所雑誌』734、2019年12月、58-76頁
・「富岡製糸場の女性労働環境」『富岡製糸場女性労働環境等研究委員会報告書』富岡市、2020年3月、11-23頁
・「特集にあたって(特集:無産政党の史的研究――『社会民衆新聞』『社会大衆新聞』を中心に)」『大原社会問題研究所雑誌』740、2020年6月、1-3頁
・「国際労働会議代表問題と大原社会問題研究所」『大原社会問題研究所雑誌』743・744、2020年10月、31-40頁
・「100年史編纂を終えて」『大原社会問題研究所雑誌』745、2020年11月、60-61頁。
・「大原社会問題研究所100年史を読む」『大原社会問題研究所雑誌』748、2021年2月、109頁(伊東林蔵と共著)。
・「1968年の工場寄宿舎――富岡製糸場の事例」中央大学商学研究会『商学論纂(故関口定一教授追悼論文集)』62-5・6、2021年3月、143-178頁
・「感染症と社会政策――近代日本における非常時と政策形成」『社会政策』13-3、2022年3月、16-27頁
・「日本資本主義と女性労働――富岡製糸場の事例から」法政大学経済学部学会『経済志林』89-3、2022年3月、47-75頁
・「『女性』の不在と『惨苦の茅屋』ーー嵌入する外部」法政大学大原社会問題研究所/長原豊/ギャビン・ウォーカー編著『「論争」の文体ーー日本資本主義と統治装置』法政大学出版局、2023年3月、171-196頁
・「1922年健康保険法の再検討」『社会政策』15-2、87-99頁、ミネルヴァ書房、2023年11月
書評
・「森芳三著『羽前エキストラ格製糸業の生成』」『史学雑誌』109-6、2000、105-112頁
・「宮崎擴道『創始期の手工教育史』」『日本歴史』670、2004、113-115頁
・「東條由紀彦著『近代・労働・市民社会」『経営史学』41-2、2006、85-88頁
・「上野輝将著『近江絹糸人権争議の研究』」『大原社会問題研究所雑誌』609、2009.7、57-59頁
・「田中雅孝著『両大戦間期の組合製糸』」『大原社会問題研究所雑誌』627、2011.1、68-70頁
・「清川雪彦著『近代製糸技術とアジア――技術導入の比較経済史』」『歴史と経済』214、2012.1、89-91頁
・「R.S.コーワン著/高橋雄造訳『お母さんは忙しくなるばかり――家事労働とテクノロジーの社会史』」『大原社会問題研究所雑誌』640、2012.2、85-88頁
・紹介「大門正克編著『新生活運動と日本の戦後―敗戦から1970年代』」『大原社会問題研究所雑誌』652、2013.2、78-79頁
・文献紹介「菅山真次著『「就社」社会の誕生――ホワイトカラーからブルーカラーへ』」『同時代史研究』5、2012.12、99頁
・紹介「兼田麗子著『大原孫三郎――善意と戦略の経営者』」『大原社会問題研究所雑誌』669、2014.7、54-55頁
・「森杲著『アメリカ〈主婦〉の仕事史--私領域と市場の相互関係』」『歴史と経済』225、2014.10、72-73頁
・「加藤千香子著『近代日本の国民統合とジェンダー』」『社会経済史学』 81‐4, 2016、611-613頁
・新刊紹介「ペネロペ・フランクス、ジャネット・ハンター編『歴史の中の消費者ーー日本における消費と暮らし1850-2000』」『ジェンダー史学』13、2017.10 132-133頁
・「ナイラ・カビール著/遠藤環・青山和佳・韓戴香訳『選択する力ーーバングラデシュ人女性によるロンドンとダッカの労働市場における意思決定』」『歴史と経済』238、2018.1、53-55頁
・「山下麻衣著『看護婦の歴史ーー寄り添う専門職の誕生』」『経営史学』53-1、2018.6、43-45頁
・「石井香江『電話交換手はなぜ「女の仕事」になったのか――技術とジェンダーの日独比較社会史—ー』」歴史学研究会『歴史学研究』987、2019.9、53-56頁
・「粟屋利江・井上貴子編『インド ジェンダー研究ハンドブック』」政治経済学・経済史学会『歴史と経済』245、2019.10、47-50頁
・Review of Chikako Kato, Kindai Nihon no Kokumin togo to Jenda(National Integration and Gender in Modern Japan), Gender and Family in Japan, Part of the Monograph Series of the Socio-Economic History Society, Japan book series(MSSEHSJ), Nobuko Okuda Tetsuhiko Takai, 131-135, Springer, 2019
・「佐々木啓著『「産業戦士」の時代――戦時期日本の労働力動員と支配秩序』」『日本歴史』862、吉川弘文館、2020.3、101-103頁
・「サンドラ・シャール著『「女工哀史」を再考する――失われた女性の声を求めて』」『日本歴史』874、吉川弘文館、2021.3、94-96頁
・「林采成著『鉄道員と身体――帝国の労働衛生――』」鉄道史学会編『鉄道史学』39、2021.12、72-74頁
・「堀川祐里著『戦時期日本の働く女たちーージェンダー平等な労働環境を目指して』」『日本労働研究雑誌』748、2022年10月、122-125頁
・「大森真紀著『性別定年制の史的研究ーー1950~1980年代』」『経営史学』57-4、2023年3月、71-74頁
・「石河康国著『櫛田民蔵ーーマルクス探究の生涯』」『大原社会問題研究所雑誌』779・780、2023年10月、107-110頁
その他
・解説:「繊維産業の労働組織」『日本経営史の基礎知識』有斐閣、pp142-143、2004
・解説:「回顧と展望[日本(近現代)五経済]」『史学雑誌』114-5、pp172-176、2005
・翻訳:国際労働事務局(吾郷眞一・横田耕一監訳)『雇用と職業における平等 ILO111号条約に関する条約勧告適用専門家委員会特別調査』、解放出版社、2000、186-202パラグラフ担当
・翻訳:ジャネット・ハンター(阿部武司・谷本雅之監訳)『日本の工業化と女性労働――戦前期の繊維産業』有斐閣、2008年6月、第5章「繊維労働者の生成」担当
・項目執筆:「雨宮製糸争議」「製糸女工同盟罷工」「女工」「工女虐待」『明治時代史大辞典』吉川弘文館、2013年
・項目執筆:「今井五介」「郡是製糸会社」「帝国人造絹糸会社」『アジア・太平洋戦争辞典』吉川弘文館、2015年
・「法政大学大原社会問題研究所と社会運動研究」『歴博』192, 2015年9月、2-5頁
・項目執筆:「糸」「糸車」「織物」「絣」「金巾」「生糸」「生糸」「寄宿舎」「絹」「絹織物」「更紗」「蚕種」「女工」「女工哀史」「水車」「縮緬」「紬」「唐桟織」「羽二重」「紡績」「養蚕」『日本生活史辞典』吉川弘文館、2016年
・「労働史部会の歩み」社会政策学会『社会政策学会戦後再建70周年記念誌』2020年5月、28頁
・解説:「工業化と女性労働」社会経済史学会編『社会経済史学事典』丸善出版株式会社、2021年6月、364-365頁
・解説:「軽工業と女性労働ーー近代日本の女工問題」平井健介・島西智輝・岸田真編『ハンドブック日本経済史ーー徳川期から安定成長期まで』ミネルヴァ書房、2021年12月、122-125頁。
・座談会:「特別企画:アーキビスト座談会 アカデミックリソースとしてのアーカイブの現在」(谷合佳代子/榎一江/鴨志田浩/大野太幹 司会:川崎賢子)『インテリジェンス 』22、2022年3月、4-31頁
・解説:「九 経済二(日本『近現代』)」『史学雑誌 2021年の歴史学会ーー回顧と展望』131-5、2022年5月、172-175頁
・解説:「『労働者新聞』・神戸川崎三菱大争議の実写フィルムと大原社会問題研究所」『大原社会問題研究所雑誌』773、2023年3月、2-8頁
・翻訳:「ジャネット・ハンター〈書評〉阿部武司著『日本綿業史:徳川期から日中開戦まで』」『大原社会問題研究所雑誌』775、2023年5月、73-78頁
・資料紹介「ILOコレクションの受贈について」『大原社会問題研究所雑誌』779・780、2023年10月、79頁
・月例研究会報告「研究倫理研修ーー公正な研究活動に向けて」『大原社会問題研究所雑誌』784、2024年2月、63頁
経歴
愛媛大学法文学部経済学科卒業 | |
九州大学大学院比較社会文化研究科修了(博士(比較社会文化)) | |
2003年4月~2007年3月 | 日本学術振興会特別研究員PD(東京大学) |
2007年4月~2008年3月 | 東京大学大学院経済学研究科研究拠点形成特任研究員 |
2008年4月~2009年3月 | 神戸大学大学院経営学研究科准教授 |
2009年4月~2016年3月 | 法政大学大原社会問題研究所准教授 |
2016年4月~ | 法政大学大原社会問題研究所教授(現在に至る) |
その他経歴
2014年4月~2015年3月 | ハワイ大学マノア校日本研究センター客員研究員 |
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所属学会
社会政策学会 社会経済史学会 経営史学会 ジェンダー史学会 政治経済学・経済史学会
その他
受賞
第4回日本歴史学会賞(2003年7月)
第15回社会政策学会奨励賞(2009年5月)