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II 図書 3.社会運動関係図書

(3)社会運動関係和書

 社会運動関係は,労働運動と共に大原社研の主要収集項目なので,かなりよく集められている。その範囲も広く一般社会運動から婦人運動,救援運動などさまざまな運動がある。

 まず一般社会運動の分類に入っているものに,その理論,エコロジー運動,新人会関係,社会運動史,平和運動,米騒動,文化運動などがある。書誌的なものでは『日本社会運動人名辞典』『朝鮮社会運動史辞典』『安保闘争文献目録』などがあり,その他一般図書では田中惣五郎編『資料大正社会運動史』『日本社会運動史』,熊倉啓安著『戦後平和運動史』など,また地域での社会運動,住民運動の実践記録などを含め600冊ほどである。

 日教組の教育闘争は教育の分類に入っている。しかし組合活動に比重が置かれた図書は「組合史」に分類されている。農民運動は農業の中に分類され,例えば『昭和恐慌下の農村社会運動』や『大正農民騒擾史料・年表』などがあり,大原社研編『農民運動史資料』全13冊は研究所出版物の分類となっている。

 次に「社会問題」の分類の中に婦人運動,学生運動,部落解放運動,人種差別反対運動,公害反対運動などがある。たとえば部落解放同盟より受贈の『部落解放運動基礎資料集』全4冊,『部落解放運動五十年史年表』など部落問題関係の図書は多い。学生運動では三一書房編『資料戦後学生運動』(1968~1970年)全8冊をはじめ東大紛争,早大闘争の記録集や全共闘関係の図書がある。
 そのほか,生協運動などの消費者運動の分類では,『日本消費組合運動史』(1932年),『日本生活協同組合運動史』(1982年)や『労働者共済運動史』全9冊などがある。

(北村芙美子)

『大原社会問題研究所雑誌』No.494・495(2000年1・2月)、創立80周年記念号より

更新日:2014年12月22日

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