IV 定期刊行物 3.その他の定期刊行物
(2)政治社会運動関係
1)日本社会党刊『国民政治年鑑』 世界と日本におけるさまざまな動向を,新聞・雑誌や関係資料などによって編集し,革新運動の位置と方向を明らかにすることを目的として,1962年に創刊された。国際関係,政治機構,政治組織,国民運動,労働運動などの項目に分かれている。日本社会党の解散に伴い1995年をもって終巻。創刊号より終巻まで所蔵。
2)日本社会党刊『国民自治年鑑』 護憲・民主・中立の国民運動を強化し,革新政治を確立する目的で企画され,『国民政治年鑑』の姉妹編として1965年版が発刊された。日本社会党の解散に伴い1995年をもって終巻。創刊号以来終巻まで所蔵している。
3)健康保険組合連合会編『社会保障年艦』 1949年に保健連資料第1号として『健康保険組合要覧』が刊行され,それを引き継いだかたちで翌年この年鑑の1951年版が刊行された。我が国の社会保障の動向,現状と課題,それに外国の社会保障の現状と動向などが報告されている。創刊号より現在まで所蔵。
4)国民生活センター編『消費生活年報』 1988年に創刊。消費者問題,消費者相談の内容,関連資料を掲載している。1989年の第2巻より現在まで所蔵。
5)日本教職員組合編『日本の教育』 日教組による教育研究全国集会の報告書。1951年の第1回から1959年の第9次集会までは日教組が独自に開催していた。他方,日高教も1955年の第1回から1959年の第5回集会までは全国高校教育研究集会を独自に開催していたが,日教組第10次集会,日高教第6次集会以降は日教組と日高教が教研集会を共同で開催するようになった。しかし1970年代以降両組合間および日教組内部の対立関係が次第に顕在化し,1989年に日教組の分裂,日教組と日高教の関係決裂に至った。そのため教研集会も,日教組主催の集会と,全教・日高教など主催の集会とに分裂した。1989年度以降,『日本の教育』は日教組独自の研究集会の報告書となったが,他方,1989年以降発足した,全教・日高教など主催の教研集会は『日本の民主教育』と題する報告書を出している(ただし,大原社研では未所蔵)。第1回より現在まで所蔵。
6)全国保育団体連絡会・保育研究所編『保育白書』 これは保育施設,保育政策と運動の動向等の記録で,児童憲章制定25周年を記念して1976年版が創刊された。以後現在まで所蔵している。保育関係では,全国社会福祉協議会刊『保育年報』も第1回1967年版より所蔵。
7)日本の子どもを守る会編『子ども白書』 1964年に創刊された。現在子どもに起こっている諸問題,教育政策,児童福祉政策などをとりあげている。創刊号より現在まで所蔵。
8)日本婦人団体連合会編『婦人白書』 1975年国際婦人年に創刊され,日本の婦人の現状,特に婦人労働,社会保障,地位や意識などがとりあげられている。創刊号より現在まで所蔵。
9)パド・ウィメンズ・オフィス編集・発行『女性情報年鑑』 1986年以降,女性問題に関する新聞切り抜き情報誌『月刊女性情報』を発行する中で,1年分をまとめた年鑑を発行する必要が生じたため,1991年に年鑑を創刊した。政治,行政,企業,労働,身体,性,ライフスタイル,育児・保育等さまざまな角度から女性に関する記事を掲載している。創刊号より現在まで所蔵。
10)環境保全協会編『公害年鑑』 1971年創刊。公害の実態,行政・法令,環境基準,自治体の環境行政,政党・企業・財界の公害対策,世論・市民運動,公害訴訟,労働組合の公害対策を網羅。1980/81年版をもって終巻。2年間のブランクの後,1984年に『環境・エネルギー年鑑』と改名して再出発し,エネルギー問題を柱に据えたが,1986年をもって終巻となる。1972年より終巻まで所蔵。
11)武蔵野書房発行『環境アセスメント年鑑』 1980年創刊。各省庁の環境アセスメント行政,衆議院環境委員会の審議,地方自治体の環境アセスメント実施状況,公害反対運動,公害調査報告書などを網羅している。1983年以降現在まで所蔵。
12)全国農業協同組合中央会編『農業協同組合年鑑』 日本の経済の概観,農業の現状,農協の運動と事業,各種協同組合の概観,統計資料を掲載。1954年まで全指連(全国指導農業協同組合連合会)が発行していた年鑑を引き継ぎ,1959年に『農業協同組合年鑑』1955-60年版を発行した。1993年に農協がJAに改名したのに伴い終巻。1955-60年版から終巻まで所蔵。
13)部落解放研究所刊『融和事業年鑑(中央融和事業協会編 復刻版)』1926~1941年版(16冊) 部落の現状ならびに運動,行政,教育の実態に関する資料で,『同和事業年鑑』と改題された1941年版を最後に廃刊となったが,l970年にまとめて復刻されたものである。同研究所刊『部落解放年鑑』は,その後の第1回目として1970年版が創刊され,以後引続き刊行中である。部落解放研究所は,1998年6月の第48回総会で名称を「部落解放・人権研究所」に変更し,併せて年鑑の名称も1998年版以降『部落解放・人権年鑑』と改めた。全所蔵。
(北村芙美子・小関隆志)
『大原社会問題研究所雑誌』No.494・495(2000年1・2月)、創立80周年記念号より
更新日:2014年12月22日