第65集(1995年版)
特集 ILOと日本
はじめに
第一章 ILO創立から日本の脱退まで(一九一九年~一九三八年)
一 ILO創立の趣旨と経緯
(1) ILO誕生の背景
■ 国際的な労働者保護
■ 公正貿易の促進
■ 労働組合運動からの要求
■ ロシア革命
(2)ILO憲章の成立
■ ベルサイユ講和条約「第一三編 労働」
■ ILOの原則と目的
(3)ILOの組織
■ 加盟国
■ 国際労働総会
■ 理事会
■ 国際労働事務局
二 ILO創立時の日本の役割
■ 国際労働法制委員会と講和条約「第一三編労働」
■ 日本の意見
■ 総合代表団の構成について
■ 条約・勧告の国会提出の問題
三 官選労働代表問題
■ 労働者代表選定協議会による労働者代表の選出
■ 労働者代表の資格問題
四 提訴第一号
■ 条約違反の提訴手続き
■ 海員組合と海員協会の申立
五 ILO担当の行政機関と東京支局
■ 内務省社会局の設置
■ ILO東京支局
六 日本のソーシャル・ダンピング問題
■ モーレット次長の日本派遣
■ モーレット報告の公刊
七 戦前における日本の条約批准
■ 一四の条約批准
■ 二つの監視機関
八 日本のILO脱退の経緯
■ 軍国主義の台頭と国際的孤立化
■ 協力関係終止の通告
第二章 戦後のILO再加盟から今日まで
一 戦時から平時へ-フィラデルフィア宣言
■ 「国際労働機関の目的に関する宣言」の採択
■ 具体的なILOの所管事項
二 独立に先立ってILO再加盟
■ 日本復帰に向けたILO側の動き
■ 再加盟に向けての日本国内での動き
■ 日本の再加盟
三 戦後における条約・勧告の特徴
■ 戦後の条約・勧告数はともに一〇八
■ 基本的人権
■ 新たな労働問題への対処
■ 旧条約の改正統合
四 戦後における日本の条約批准
■ 戦後の条約批准は二七
■ 戦後日本が批准した条約
五 八七号条約批准問題
■ 総評による提訴
(1) 八七号条約と結社の自由委員会
■ 結社の自由と団結権保護条約
■ 結社の自由委員会
■ 「結社の自由委員会」の設置
(2) 日本政府相手の提訴
■ 提訴は八件
■ 四八号事件-占領軍の弾圧と全労連解散
■ 六〇号事件-レッドパージ、松川事件
■ 一七九号事件-八七号条約批准の原点
■ ドライヤー勧告-公共部門労使関係の重要原則
六 技術協力活動の拡大
■ 特定の問題に関する専門家の助言活動
■ 戦後における技術協力活動の拡大強化
■ 専門家の派遣
■ フェローシップ供与
■ セミナー開催
■ マルチ・バイ協力
■ 日本製の訓練用機材の調達
七 戦後におけるILOの危機
■ 東西対立と労使代表の資格
■ 総会議論の政治化-南アフリカ共和国
■ イスラエルの領土拡大をめぐる政治的議論
■ 米国のILO脱退
八 ILOにおける日本の地位の向上
■ 世界第二位の分担金
■ 理事会、総会などでの役割
■ 日本語も会議用語に
■ 支局昇格、人事など
■ 日本ILO協会の役割
九 ILOの直面する問題と日本
■ ILOのリストラと社会条項問題
■ ILOのリストラ提案
■ 社会正義の将来展望