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自衛官合祀訴訟判決[政]1988.6.1

自衛官合祀訴訟判決[政]1988.6.1

   自衛隊の外郭団体である隊友会が自衛隊地方連絡部の事務的援助の下に,クリスチャンの中谷康子氏の反対にも関わらず,公務中に死亡した夫を山口県護国神社に合祀した.これに対し,中谷氏が宗教的人格権の侵害と政教分離原則違反を主張して,国と隊友会(山口支部連合会)に損害賠償を求めた.広島地裁と広島高裁では原告側が勝訴した.しかし,最高裁はこれを覆し,原告の請求を棄却した.この判決で,最高裁は宗教上の〈寛容の要請〉を理由に〈宗教上の人格権(静謐な宗教的環境の下で信仰を送るべき利益)〉を否定したが,伊藤正己裁判官はこれに反対意見を付した.〔参〕田中伸尚《自衛隊よ,夫を返せ!》1988.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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