英，生産性・物価・所得共同宣言［国］１９６４．１２．１６

   １３年間の保守党支配を破って政権を獲得したウィルソン労働党内閣は，労働組合会議ＴＵＣおよびイギリス産業連盟ＦＢＩなど経済４団体との間で〈生産性・物価・所得に関する意向〉という共同宣言を締結し発表した．成長の促進と公正な配分によって完全雇用と所得の増加を達成することを目的に，国際競争力の強化と国際収支の改善を当面の課題とし，労使協議による経済発展プランの設定，生産性向上，物価・所得の監視機構の確立，能率促進のための標準化の普及などの具体策が盛り込まれた．この政策は１９６６年５月にデフレ政策が実行されるにいたって破綻した．〔参〕熊沢誠《国家のなかの国家》１９７６．⇒１９６６［国］８．１２．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。