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版籍奉還[国]1869.7.25

版籍奉還[国]1869.7.25

   戊辰戦争に勝利した明治政府は,悪貨問題と外国人暴行事件の続発に抗議する欧米諸国への対応からも中央集権的統一国家の実現を急ぎ,各藩主からの版籍奉還の奏請を天皇がききとどけるという形で封建的領有権の実質的解体を進めた.藩主はそのまま藩知事に任命されたものの藩主の家政と藩政は切り離され,知事職の世襲や藩士との臣従関係も否定された.この結果,各藩は政府直轄の府県と併存したが,政府の統制強化・財政的困窮・農民の抵抗などもあってしだいに弱体化していった.〔参〕原口清〈明治初年の国家権力〉(中村政則ほか編《大系・日本国家史4》1975).




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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